えっくすじゃ〜に〜「Nutanixはじめました」

こちらは、商用版Nutanixについて調べたことや感じたことをメモったり長々とつぶやいたブログです。あくまでも個人の見解であり、正確性を保証するものではございません。参考程度にご覧ください。

【販売開始】Nutanix専用モデルHPE DXシリーズについて

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本日開催の.NEXT Japan 2019 基調講演の中で、Hewlett Packard Enterprise(HPE)社からNutanix専用モデルであるDXシリーズの販売開始がアナウンスされました。

Nutanix社からのプレスはこちら「Nutanix、HPEとのパートナーシップを加速」。

 

  「DXシリーズ」の特徴は?

サーバーはHPE ProLiant DL360/380や、Appolo r2600を使用します。Nutanix、HPE両社のパートナーシップ提携により、Nutanixソフトウェア(Acropolis)を使うことを前提としたモデルとなります。ハイパーバイザーはAHVとESXiに対応しているようです。

 

サポート形態はどうなる?

今のところ公開情報が無いため、わかりません。

が、Twitterではこんな情報も…

※サポートポリシーは提供される国/地域によって異なるため、注意。

 

(2019/09/18追記)よく勘違いされそうですが、HPE DXシリーズはNutanix OEM製品ではありません。Software Choiceと呼ばれるハードウェア(Nutanix認定構成のサーバー)をサーバーメーカーから購入し、ソフトウェア(Nutanix Acropoliceライセンス)はNutanixから購入する形態となります。詳しい購入方法はお近くのNutanix社の営業担当者様にご確認いただければと思います。

 

DXのサイジングは?

従来と同様、Nutanix Sizerを使います。

既にDXモデルが表示されており、My Nutanixアカウントをお持ちであればサイジングが可能です。

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サーバー構成で気になったこと

現状、DX360 Gen10 4LFFなら可能みたいです。

8-28Coreの範囲で選択できました。

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  • SSD)同じサイズのSSDが2枚あるが、どれを選択すれば良い?

よく見るとPart Codeが異なります。

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HPEサポートセンターには以下の情報もありますが、型番以外の情報は見つけられませんでした。恐らくデバイスの提供元やSSDのスペック<耐久性(DWPD)、保証使用量、IOPS、スループット>等が異なるはずですが、HPEのCTOモデルとなると細かい仕様は一般には公開されていないかもしれません…
HPE ProLiant DX360 Gen10 Server - Option Parts

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  • NIC)FLRとPCIe Adapterはどちらを選ぶ?

明確にどちらが良い。という情報は見つけられませんでしたが、ProLiantの構成を組む際はFLRを優先して使う傾向にある気がします。
FLRは、FlexibleLOM for Rackの略であり、オンボードのネットワークカードを用途や目的に応じて変更することができるもので、マザーボード上で着脱可能なので、限られたPCIスロットを有効に活用できます。
Nutanix Sizer上では、NICを1枚搭載するケースではFLRを選択できましたが、NICを2枚搭載するケースでは、FLRとPCIeの組み合わせではなくPCIeを2枚選択する必要がありました。

  • (OS)ブードデバイスは何を使っている?

Sizer上では不明。M.2 SSD 1枚?
昨今ではM.2 SSD x2枚によるブート領域の冗長化に対応したサーバー構成がHCIでは広まりつつありますが、ProLiant DL Gen10ではこの構成をサポートしていません。
Nutanixが3rd PartyプラットフォームとしてHPE ProLiant Gen10をサポートする際の構成はM.2 SSD 1枚でした。
HPE® PROLIANT® DL AND APOLLO HARDWARE COMPATIBILITY LIST
(たとえ非冗長構成であっても、既にハイパーバイザーが起動していれば、OSの情報はメモリ空間に展開されているため、ブードデバイスが故障してもホストが即時ダウンすることは無いはず。ただしデバイス交換時のOS再インストールは必要になる。)

 

セットアップはどうやるの?

Nutanixのセットアップと言えば、Foundationを使ったインストールですが、そもそもDXはどのような状態で届くのでしょうか。Nutanix Support PortalGetting Started Guide Platform ANY HPE DXにヒントがありました。

"Nodes from the factory come with the AHV hypervisor and AOS installed, so you do not need to download any files if you intend to use AHV."

これによると、HPEの工場出荷時には既にAHVインストールおよびCVMデプロイがされているそうです。

つまり、これまでのNutanix製品と同様にFoundationが使えそうです。*1

 

今回はHPE DXシリーズについて調べてみました。(不明点はわかり次第、更新できればと思います。)

国内外で多くの実績を持つProLiantサーバーベースですから、今後Nutanix市場を盛り上げてくれる新たなプラットフォームになることを期待したいと思います。

 

以上です。

*1:Foundation VMとDX上のCVMが同一VLAN/セグメントのネットワークに所属していれば、IPv6 リンクローカルアドレスによるCVMの検出が可能