えっくすじゃ〜に〜「Nutanixはじめました」

こちらは、商用版Nutanixについて調べたことや感じたことをメモったり長々とつぶやいたブログです。あくまでも個人の見解であり、正確性を保証するものではございません。参考程度にご覧ください。

Nutanix LCM用Webサーバーの構築【Windows編】

お使いのNutanix環境がインターネット(具体的にはNutanixポータル)にアクセスできない場合のWebサーバー構築手順について、前回Linux版の記事を投稿したので、おまけにWindows編も投稿します。

前回のLinux編はコチラ

x-journey.hatenablog.com

Linux編でも申し上げましたが、LCM用Webサーバーを用いてアップデートする運用はちょっと大変なので、運用操作の観点では従来の直接接続する方法を強くおすすめしたいです。どうしてもインターネットに出られない環境でのみご使用ください。

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Nutanix LCM用Webサーバーの構築【Linux編】

どうしてもインターネットにアクセスできない環境下で、Nutanixを最新の状態に保つためには、社内にLCM用のWebサーバーを別途構築する必要があります。

今回、サポートで提供する手順をもとに実際に構築して動かすところまでを手順化しました。

手順の前に、LCM用Webサーバーを構築して使ってみた感想…

従来のNutanixポータルサイトを参照と繋いでアップデートする方法と比べると運用の負担はだいぶ増えそうです。外部と通信する際にプロキシサーバーを指定することもできますので、運用操作の観点では従来の直接接続する方法を強くおすすめしたいです。

それはなぜかというと、このWebサーバーもまたNutanixポータルサイトと通信するわけではありませので、仮に管理者がAOSのアップグレードをしたい場合、AOSがバンドルされたファイルを手動でWebサーバーにアップロードする必要があるためです。

コンポーネントはAOS以外にも多く存在するため、これらを毎回ダウンロード→解凍→アップロードするのは管理者の負担を上げてしまいますので、どうしてもインターネットに出られない環境でのみご使用ください。

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Nutanix AHV上にWindows 11 仮想マシンを作成する

Nutanix AHVも最新バージョンでようやくWindows 11の起動に対応したため、実際に作成しました。

現状では、PrismのGUIだけでなく、一部コマンド実行などが必要となります。

毎回作成の度に調べるのも大変だと思うので、こちらにメモします。

  • Nutanix環境要件
  • Windows 11 システム要件
  • 実際にやってみた
    • Nutanix環境情報の確認
    • メディアのダウンロード
    • 仮想マシンの作成
      • CPUとメモリ
      • Boot モード
      • Disk
      • NIC
    • vTPM 有効化
    • OSインストール
      • メディアブート
      • Windows セットアップウィザード
      • Windows 11ウィザード
  • 留意事項
  • 参考ドキュメント
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(202203版)CVMのvCPU/メモリ要件について

以前、CVMのvCPU/メモリサイズについて投稿したことがありましたが、リソースの考え方は変わっていないか、新たなドキュメントが出ていないか、メモがてらまとめます。

x-journey.hatenablog.com

Field Installation Guideを確認する

基本的な考え方は前回と変わっていませんでした。

Nutanixでは、Foundationというインストールツールを用いて初期セットアップを行いますが、CVMのリソース初期値はFoundationによってCVMが作られた時の値となります。

Foundationの手順書となる「Field Installation Guide」内のCVM vCPU and vRAM Allocationという章にて、割り当てられるリソースの詳細が語られています。

https://portal.nutanix.com/page/documents/details?targetId=Field-Installation-Guide-v5_1:fie-cvm-cpu-allocation.html

CVMのvCPU要件について所感

  • 初期セットアップ時に自動設定
  • サーバーの物理CPUコア数により変動する
  • 一般的と言える範囲内のサーバー構成では、1CPUのコア数がvCPUのコア数となる(最大12vCPU)
  • AMDプロセッサー搭載サーバーの場合、世代によりコア数が決まる

CVM NUMA node とは

The number of vCPUs are set to the number of physical cores in the CVM NUMA node. CVM NUMA is the NUMA node that is connected to the SSD storage controller. The minimum or maximum values are as follows:

CVMに割り当てられるvCPU数は、CVM NUMAノードの物理コア数、または表にある最小もしくは最大の値が設定されるとのことです。

"CVM NUMA node"は、CVMのディスク領域として用いるSSDSCSIコントローラーが使用するNUMA nodeのことを指す模様。

dense(高密度)の場合はメモリ要件UP↑

dense(高密度)とは、ノードあたりに搭載したディスク容量が非常に多い構成を指します。

1ノードに搭載されたHDDの合計容量(オールフラッシュ構成の場合はSSDの合計容量)が80TBを超える場合はdenseとみなされ、メモリ要件が増えます。

以下のKBに指標があり、これはNCCでチェックされ、Prismでアラートされます。

ストレージ機能利用によるメモリ増設要件

先ほどまではハードウェア構成によってCVMのメモリ要件が変わることを伝えましたが、この他にもNutanixのストレージ機能を有効化する場合にメモリを増設する必要があります。この要件は、Prsimのドキュメントに記載があり、ハードウェアに必要な要件にさらに追加するものと考えられます。

AOSアップグレードによるCVMメモリ増設要件は無くなった?

こちらは最近気になっているのですが、

以前のドキュメントには「AOSアップグレード時にCVMメモリサイズが32GB満たない場合に4GBずつ増設する」といった記述があったと思いますが、最近は見当たりません。以前はAOSアップグレードする際に4GB増やさないとアップグレードさせてもらえなかったのですが、今は無くなったのかもしれません。

CVMのメモリ要件について所感

  • 初期セットアップ時に自動もしくは手動で設定
  • 一般的と言える範囲内のサーバー構成では、20GBが自動設定される
  • CVMのメモリサイズをケチってしまうとパフォーマンスに直結してしまうため、Nutanix Sizerによるサイジング結果程度にはメモリを増やしておいたほうが良い(だいたい32GB)

 

以上、CVMのvCPU/メモリ要件まとめ 202203版 でした。

CVMやPrism Centralのhomeディレクトリ配下の容量を減らしたいとき

こちらは、Nutanix Advent Calendar 2021において、私が担当した12/4分の記事となります。

https://adventar.org/calendars/6154

今回のテーマ

Nutanixを長いこと運用しているといつかは(わりと早々に?)ぶつかる、CVMやPrism Centralのhomeディレクトリの容量問題について、今回も自分なりのメモ書きをまとめました。

※こちらを参考にご対応いただく際は自己責任でお願いします。

※本番環境の場合、メーカーサポートの指示を受けることをおすすめします。

homeディレクトリの容量問題とは

CVMやPrism CentralといったNutanixのコンポーネントは、Linux CentOS(最近はCentOS 7.9)をベースに提供されており、homeディレクトリ配下には設定情報やハードウェアの構成情報、ログ情報、バージョンのアップグレードに使用する際に格納したバイナリファイルなどが保存されています。

Nutanixを運用していくと、このhomeディレクトリ配下にファイルが蓄積され、NCCによるアラート通知で以下のようなhomeディレクトリの使用率が75%を超過したメッセージがPrism UIに出力されます。

WARN: Prism Central VM x.x.x.x home partition disk usage exceeds warning limit 75 %. 

75%くらいならまぁいいだろうと放っておいてもすぐに枯渇することはないのですが、LCMのアップグレード作業なんかに影響します。

アップグレード実行前のプリチェックでこの辺をしっかり監視していまして、75%未満でないとアップグレード処理が中断してしまいます。

 

そこで今回は、CVM(AOS)とPrism Centralにおける不要ファイルの削除方法について調べました。

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Red Hatサポート目線でのRed Hat Enterprise Linux(RHEL)on Nutanix AHVの注意点

先日、ようやくRed Hat社によるNutanix AHVがサポートされました。

これにより、Nutanix AHV上でRed Hat Enterprise LinuxRHEL)を起動されることがRed Hat社からもサポートされるようになりました。

Nutanix社からは以前よりサポートされていました。AHV自体はCent OSによるKVMをベースとしたハイパーバイザーですので技術的にはREHLできるということはわかっていたとしても、商用OSでサポート契約する際に肝心のハイパーバイザーがサポートされていないとなると二の足を踏んでいた方もいたと思います。

ここで1つ課題がありまして、両者におけるサポート範囲には差異がある。ということに注意が必要です。

Nutanix AHVでは冒頭述べたとおり、以前からREHLをサポートしていましたので、AOS 5.5のAHV上でREHL 6の起動なんかもサポートされていました。

しかしながら、Red Hat社がNutanix AHVをサポートし始めたのは最近のことです。

過去のAHVやREHLバージョンに遡ってサポートされているわけではありませんので、そこを認識いただきたいと思います。

Nutanix AHVにてサポートされるゲストOS情報はこちら(My Nutanixアカウント要)

https://portal.nutanix.com/page/documents/compatibilityinteroperability-
matrix/guestos

Red Hat社にてサポートされるAHV情報

https://catalog.redhat.com/hardware/servers/search?p=1&c_catalog_vendor=Nutanix

 

こちらは、2021年10月26現在の情報となりますが、Red Hat社がサポートするAHVバージョンは2つだけ表示されています。

f:id:hmlab:20211026195449p:plain

AHVのバージョン表記でわかりづらいため、AOSバージョン表記で考えたいと思います。

この情報をもとにAHVのリリースノートから逆引きすると、

AHV 20201105.2030 はAOS 5.20(5.20.0.1)~
AHV 20190916.564 はAOS 5.15.6 ~

ということがわかります。

このように現時点では最新および1つ前のLTS(長期間サポート)となるAHVバージョンのみがサポートされていることがわかります。

この情報は今後アップデートされるかもしれませんが、REHL on AHVの導入を検討いただく際の参考情報としていただけましたら幸いです。

 

Prism Centralで「non-Nutanix」環境を監視してみる

Prsim Centralの監視機能が強化され、Nutanix基盤ではないvSphere環境もPrism Centralで監視できるようになっています。

監視手順や、画面を確認しましたのでご紹介します。

ただし、本機能を利用するためにはPrismの上位エディションである、Prsim Proが必要となります。

環境

Prism Central バージョン:2021.09

監視対象vSphere環境バージョン:vSphere 6.7 Update 3

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